肥満症|はっとりクリニック知立|糖尿病・甲状腺・内科|早朝・土曜診療

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肥満症

肥満症|はっとりクリニック知立|糖尿病・甲状腺・内科|早朝・土曜診療

【肥満症治療薬「ウゴービ®」 自由診療のご案内】

【肥満症治療薬「ウゴービ®」 自由診療のご案内】

当院では、2024年に保険適用となった肥満症治療薬「ウゴービ®(セマグルチド皮下注)」を用いた自由診療を2025年7月1日より提供しています。
ウゴービ®は、GLP-1受容体作動薬として食欲を抑制し、摂取エネルギーを減少させることで、医学的根拠に基づいた減量効果が期待できる薬剤です。ただし、これは美容目的の痩身治療薬ではなく、肥満に起因する健康リスクを軽減するための治療薬です。


▶︎当院がウゴービ®治療を自由診療で提供する理由 

ウゴービ®は、肥満症に対して保険適用が認められている薬剤ですが、保険診療での処方には厚生労働省が定める最適使用推進ガイドラインに基づく施設要件が必要です。現時点では大学病院や総合病院など、特定の医療機関に限られております。

ウゴービ®は、糖尿病治療に用いられているオゼンピック®と同じ成分であるセマグルチドを含む薬剤です。糖尿病専門クリニックである当院では、セマグルチドを含むGLP-1受容体作動薬の取り扱い経験が豊富にあります。

当院の自由診療では、医師による定期的な診察と、管理栄養士による栄養指導、3ヶ月ごとの血液検査を通じて、ウゴービ®の使用に関して医学的に適切なサポートを行っております。個々の状態に合わせたフォローアップを心がけており、治療を希望される方には初回診察時に十分な説明を行っております。

日本人を含む臨床試験エビデンス

ウゴービ®は、日本人585名を含む約5,085名が参加したSTEP臨床試験プログラム(第III相)に基づいて承認されています。その中でもSTEP6試験(東アジア対象)では、日本人過体重・肥満成人にウゴービを68週間投与した結果、体重が平均13%以上減少し、血圧・血糖・脂質といった肥満関連パラメータも改善が認められました。(Kadowaki T, et al. Lancet Diabetes Endocrinol. 2022; 10: 193-206.)(Kolotkin LR, et al. Clin Obes. 2023; 13: e12589. doi: 10.1111/cob.12589. )

これらの試験は、日本人にも有効性が確認されたグローバルかつ東アジアデータにしっかり裏付けられたエビデンスであり、当院の自由診療におけるエビデンスの裏付けとしています。

当院でウゴービ®自由診療の対象となる方 

高血圧、脂質異常症のいずれかを有しており、あらかじめ肥満症治療の基本である食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られない場合で、下記のいずれかを満たす成人を対象としております。

  • BMIが27kg/m²以上かつ、肥満に関連する健康障害(下記参照)が2つ以上ある方
  • BMIが35kg/m²以上かつ、肥満に関連する健康障害を1つ以上ある方

※ BMI(Body Mass Index)= 体重(kg) ÷ {身長(m) × 身長(m)}
※ 肥満に関連する健康障害は以下を含みます。

  1. 高血圧
  2. 脂質異常症
  3. 耐糖能障害
  4. 脳梗塞・一過性能虚血発作
  5. 冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)
  6. 高尿酸血症・痛風
  7. 肥満関連腎臓病
  8. 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
  9. 月経異常・女性不妊
  10. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
  11. 運動器疾患(変形性関節症など)

 当院でウゴービ®自由診療を受けられない方

  • 本剤や同成分によるアレルギーを起こしたことのある方
  • 妊娠中、授乳中、妊娠の可能性がある方
  • 糖尿病のある方(他のGLP-1受容体作動薬による保険治療が適応となります) 
  • 20歳未満の方
  • 甲状腺髄様癌の既往歴や家族歴、多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)の家族歴のある方
  • 重度の腎機能障害・肝機能障害のある方

ウゴービ®の料金(すべて税込・4本単位の処方)

用量/週

4本(約1ヶ月分)

0.25mg  

17,800円

0.5mg  

28,500円

1.0mg  

50,500円

1.7mg  

66,700円

2.4mg  

89,700円

上記料金には以下をすべて含みます:
・毎月の医師診察
・管理栄養士による月1回の栄養指導(20分)
・3ヶ月に1回の定期血液検査(メディカルチェック)

治療にあたっての注意点

  1. 当院では美容痩身目的での処方は行いません。肥満症の医学的基準を満たす方に限ります。(*1)
  2. 他院で高用量治療中の方でも、当院では必ず0.25mgから開始し、4週ごとに医師が増量可否を判断します。
  3. BMIが25kg/m²未満になった場合は、段階的に減量し中止を目指します。急な中止はリバウンドのリスクがありますので、医師の指導に従ってください。治療中止後に再度の治療開始を希望される場合は、医学的適応を満たせば0.25mgから再開可能です。
  4. 時間等の都合により、栄養指導や血液検査を受けられなかった場合でも料金の減額や払い戻しはありません
  5. 処方は4本単位固定であり、量の増減・分割処方は行いません。

*1)日本肥満学会https://www.jasso.or.jp/index.htmlは「肥満症治療薬の安全・適正使用に関するステートメントchrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.jasso.or.jp/data/Introduction/pdf/academic-information_statement_20250410.pdf」を策定し、ウゴービ®の適応は“肥満症”に診断された患者に限るべきであり、健康障害のない肥満や美容用途での使用は避けるべきと明確に示しています。このステートメントは、当院が対象者を肥満症の基準に限定して診療している適正な判断根拠であると考えています。

ウゴービ®の副作用・注意点

ウゴービ®は一般的に良好な安全性を有していますが、以下の副作用が報告されています:

  • 消化器系症状:最も一般的な副作用で、30-50%に発現します。吐き気、下痢、嘔吐、便秘、腹痛、膨満感、げっぷ、食欲不振、胃食道逆流症(GERD)など。通常は投与開始から数週間で軽減します。
  • 注射部位反応:発赤、かゆみ、腫れなど。注射部位のローテーションで軽減できます。
  • 低血糖:特に他の血糖降下薬と併用する場合にリスクが高まります。
  • 脱毛症(休止期脱毛):急激な体重減少に伴い、一部の患者さんで一時的な脱毛が起こることがあります。通常は体重の安定と栄養状態の改善により回復します。
  • 胆嚢疾患:胆石や胆嚢炎などのリスクが増加する可能性があります。
  • 膵炎:急性膵炎のリスクがわずかに増加する可能性があります。上腹部に強い持続的な痛みがある場合は直ちに受診してください。
  • 腎機能障害:脱水を防ぐため、十分な水分摂取が必要です。

当院のサポートについて

当院の院長は日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医、日本内分泌学会認定 内分泌代謝科専門医であり、GLP-1受容体作動薬の使用経験も豊富です。安全性や効果には個人差があるため、専門医と管理栄養士による包括的なフォローが重要です。お気軽にご相談ください。